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1周目2017.6.11提出分  機関誌マラソン 1 創刊号

2020.06.08

2017年6月11日提出 大山憲一郎
機関誌マラソン 1 創刊号
●塾長理念
「無私の心が人を動かす」
人を動かす原動力はただ一つ「公平無私」、西郷隆盛の言葉を引用してリーダーとは何かをわかりやすく説明しています。弊社のような小さな会社であっても、部下にとっては唯一の会社です。リーダーである社長が私利私欲から脱却した自分の集団のために、というような大義に自らの座標軸を置くべきです。と締めくくられています。
●フィロソフィー座談会
テーマ「稲盛哲学に集う塾生のあり方を考える」
京都盛友塾の発足
昭和58年7月の盛友塾のスタートの経緯と、それを受けられた塾長の決意「京都のみなさんのおかげで京セラがりっぱな会社になったその恩返しをしたい、君たちがまじめに真剣に勉強するならば時間を作ってもいい」。また塾長のお話を聞くうちに、「自分たちだけで聞いているのはもったいない、ほかにもっと生かせる人がいる」と思われて、仲間が広がり50名の京都盛友塾ができました。
ギンギンになって聞いてくれる
塾長曰く「とにかく聞き手が熱心でしたね。聞き手がまずかったら、3,4回でつぶれていたと思います。」。それが平成元年4月の大阪盛友塾のスタートへつながっていき、全国展開への流れが起こってきました。全国展開の言い出し兵衛の稲田さんが話されています「「動機善なりや」ということがポイントにならないと、一時的な成功はあっても永続しないということ。それは京セラの成功、成長は特別な技術によって伸びたのではなく、社員が一丸となる哲学というものがあったから今日の京セラがある。」とそういった身震いするような思いから、この塾を日本のためにも広めていきたいと思われました。
塾名統一と全国展開
 盛友塾から盛和塾へ塾名が変わった流れ、そして全国への展開、コンパで感動されたことが出てきます。
素直にまねることが大事
 塾長曰く、「稲盛という男から、経営とか人生というものを学びとろう、盗んでやろうでも結構ですから、ぜひ素直にそう思ってほしんいんです。本気で、素直に、なるほどと思って、信じてくれれば、ものすごく経営が変わる。変わるんです。」「経営も、優秀な経営をやった奴の経営理念に接して、素直にそれをまねる、それが一番大事だと思います。」と話されています。これはとても心強い話です。塾長自ら、塾長が苦労して作られた「フィロソフィー」であったり、経営に対する考え方ややり方を、どんどん真似しなさい、盗みなさいと太鼓判をおしているのですから。
経営者こそ社会変革の担い手
 塾長曰く、「この社会を、そこに住む人たちをよく導いていけるのは政治家でも役人でも教師でもなく、企業経営にあたっている人たちではないかと思うんです。」と。そういう言葉を塾長から聞くと、小さいながらも企業経営をさせていただくことが誇りに思えます。
 しっかりと企業経営をしていき、従業員のみなさんと共に、生きがいのある人生を送り、世の中の役に立てるようになっていきたいと思いました。
●塾長講話 第1回 物事を始めるということ
「勢い」よ「動機づけ」
 物事を始めるということは、非常にエネルギーがいることで、それには「勢い」と「動機づけ」が大切だと話されています。自身も、新規に物事を始めることが好きで、これまでに、地元の社会人バスケチームから、音楽イベント、劇団などプライベートでも、仕事でも、どぶろく、民宿事業、農業、リキュール事業などをスタートしてきました。それぞれ、ほとんど全てが継続しておりますが、振り返ると、確かに「勢い」はあった、つけてきたように思いますが、「動機づけ」は弱かったように思います。すべて自分がやりたいからという直観とひらめきで納得してきたように感じます。これからも様々な新規事業をやっていきたいと構想しています。スタートするのあたっては、「勢い」と、特にこの「動機づけ」を意識してやっていきたいと思いました。
「見えてくる」まで考え抜く
 とことん始める前に考え抜くことの大切さをお話されています。まさに情景が目に浮かぶまで考え抜けば、99%は成功(その通りになる)すると。これまでは見切り発車が多かった気がします。とことん考え抜くという過程を経て、ものごとをスタートさせて、やることなすこと99%の成功率を目指します。
既成概念にとらわれない
 また、一方では、既成概念にとらわれない事業もあると話されています。盛和塾もその例として挙げられています。とことん考え抜く事業と、走りながらまわりの人の知恵を借りながら進めていく事業。未知の、これまでに無いような事業は、既成概念にとらわれずに、とことん考え抜いて始めるが、始めてからは走りながら考えていくしかないのかとも思います。これからの新規事業にこの教えを生かしていきたいと思いました。
●われ虚心に経営を語る Ⅰ
「イズム」創業から今日までのこと  小田倶義 氏
前半は、小田氏が苦労されて創業され、その創業には塾長の著書「七人の侍―ある少年の夢」があったこと。本の影響から7名で創業したのは良いが、服の素材を仕入れるのにも大変ご苦労があったことが書かれています。しかし少しづつ知恵やアイデアを出し、仕入れもできるようになり、また決済は現金という堅実な経営を目指されていることを感じました。
 その後会社経営も順調に推移し、12の子会社を設立されます。その想いは、みな社長になりたいのではないかという小田氏の考えからです。僕も若い頃は、男というものはいつかは社長(その組織の長)にみな、なりたいのだろうと漠然と思っていました。しかし、当時の一名の従業員ととことんまで酒を飲んで語り合った結果、みなが社長になりたいとは思っていないということを知り、大きなショックを受けたことを覚えています。たくさんお会社にするということは、メリットも確かにあるとは思いますが、それ以上にデメリット(経費面など)もあります。その点が少し気にかかりました。
しかしやり方などが的を得ていたのでしょう、会社は順調に伸びていき、2001年には株式の上場を目標に掲げていらっしゃいます。その後この夢が叶っていることを願っています。
2017年の今、インターネットなどで情報の収集が比較的簡単にできますので、一度「イズム」さんのその後も調べてみたいと思いました。
 稲盛塾長コメント「誠を叡智に変える経営哲学を」
 ベースに「誠」がある経営をされていて塾長の上をいく人がでてきたとまず、小田氏を褒めていらっしゃいます。その上で、分社化の危険性をアドバイスされています。こういった論法というか、お話のされかた一つとってもさすが塾長だなあと感じます。頭ごなしに否定から入ると人は聴く耳も持たぬものです。この塾長の素晴らしいアドバイスを素直に聞かれ、その後の事業展開に生かされたなら、今日も素晴らしい会社として継続され、大きく飛躍されているのではないかと思います。現在の「イズム」さんがとても気になります。
●われ虚心に経営を語る Ⅱ
社会基盤整備を企業理念として  松崎日出夫 氏
 松崎さんは、鹿児島県でお父さんが創業され、将来の2代目として経営をされています。宮崎県におりますので、「インフラテック」さんの名前は聞いたことがあります。コンクリの側溝などを造られている会社というイメージがありました。これからまだまだ商品開発の意味や意義があるということを実際のセメントの使用量などからわかりやすく説明されています。
 CIの導入と社名変更を、松崎さんが進めていき、なぜ「インフラテック」という社名にしたのかが述べられています。映画業界の衰退というわかりやすい例から、〇〇コンクリートみたいな社名ではなく「インフラテック」された経緯は、とてもわかり易くて参考になりました。これから会社が目指すべき方向性をわかりやすく社名化されたのです。
 これからの向かうべき会社としての流れも適確にとらえられておられるので、その後もきっと大きな進展をされていったのだと思います。「インフラテック」さんのその後の推移も、一度調べてみたいと思います。大きく飛躍されていることを願っています。
稲盛塾長コメント 「形ではなく魂の入った二代目に」
 会社経営の二代目にむけた、塾長らしい、応援と厳しいアドバイスだと、自分自身に言われているような言葉に聞こえました。創業者は現場で泥だらけ汗まみれになり人を引っ張っていく、二代目はスマートすぎる、もっと現場で泥だらけにならなければいけない。
収益性の大切さもアドバイスされています。
「やはりもっとも大事なのは収益性ですね。貴方のところはそこそこ収益が出ていますが、今後いかに収益を上げるかです。売上ではありません。本社を立てたり新しい事業に手を出したり、やりたいことはたくさんあり、やればやったでいいことはたくさん出ますが、やっていい範囲というものがありますので、そこを逸脱しないようにして下さい。」この言葉も自分自身に言われているように感じました。
●われ虚心に経営を語る Ⅲ 
消費者と直結する水産業へ 鷲北昭雄 氏
 前半は祖父が創業された漁業の会社が、時代に波にも乗り順調に拡大していき、それを継いだお父さんも順調に事業が大きくなっていったことが書かれています。時代の流れというもの事業を行う上ではとても大切な要因です。それにしても「土砂降りのように」儲かる体験も一生の内一度くらいは経験してみたいものです。
 しかしそんな次代も終わりを告げ、二百海里問題や人手不足の問題などが襲いかかってきました。それにもいろいろなアイデアを出しながら乗り越えていらっしゃいます。共同経営で新しい分野への挑戦もはじめられています。塾長のアドバイスにも出てきたと記憶していますが、共同経営は非常に難しいと常々考えていました。現在、共同で少額ですが出資し共同経営を1つの事業のみ行っています。今のところは、うまくいっていますが、今後は共同経営はけしてしないと心に決めています。
塾長コメント「呉越同舟から独立経営への転換を」
 このコメントでも、最初にご苦労されたことをねぎらって、それから、厳しいアドバイスをされています。そしてその後に、再度、鷲北さんも持ち上げられています。このあたりの説法、話術は、さすが塾長だなあと感心します。上げて、下げて、また上げる。ひとたらしの術、参考にさせていただきます。
次の言葉は心に刺さりました。「ただ、仲間と組んで仕事をしているということですが、これがいちばん難しい。一般的にはお勧めできません。事業がうまくいっても、儲かっても、最終的には喧嘩になります。そしてまた、どんなに人が欲しかろうと、親しい人を使ってはいけません。先輩を雇ってもいけません。」
この言葉は、ぜったいに心に刻んでこれからの事業をやっていきたいと感じました。
なぜ、この言葉にこんなに反応するのか、前世でなにか強いこれに関する出来事があったのかもしれません。
2017年6月11日(日)14時52分